瀬戸國勝
1945年、輪島町に生まれる。家業の菓子店を手伝っていた1974年、能登半島を訪れた世界的な陶芸家バーナード・リーチ氏に出会い、工芸の道へ進むことを決意。「歴史を経た器からすべてを学ぶ」と、あえて師を持たず独学で漆の技術を習得する。茶の湯で珍重され、国宝にも指定される「井戸茶碗」を生んだ韓国・慶尚南道を10年にわたって訪れるなど、器の基本と根源を徹底的に探求。普段使いの道具が生み出す「用の美」を追求した作品は、国内だけでなく海外のファンからも大きく支持されている。現代美術にも造詣が深く、色漆を駆使した斬新な作品にも挑戦。70歳を超えた今も、研鑽と成長を続けている。